調べ学習・自由研究

8.運動をしよう!

骨量を高めたり、維持するのに最も大切なのが「運動」です。
骨には、細胞が活動に必要とするカルシウムは十分備わっています。骨にこれほどのカルシウムが必要なのは、重力に逆らって地上で動くための強度が骨に必要だからです。とくに二足歩行をするヒトは、足腰や背骨などをかなり強化している必要があります。
ところが骨という組織は、案外ちゃっかりもので、必要な量と見なした骨量分のカルシウムしか骨に沈着させないのです。
重力のない宇宙に行くと、骨量はしだいに落ちていくことが知られています。
無重力では骨に負荷がかからないので、骨はカルシウムを蓄える必要なしと判断し、骨を溶かす方にシフトさせてしまうのです。

程度の差はありますが、同じ現象は寝たきりや運動不足でも起こります。
自動車などがなかった昔、ヒトの移動手段は歩くことでしたので、現代よりも運動量はかなり多く、骨への負荷も高かったことが予想されます。人類の歴史の中で、最も運動量が減ってしまっているのが、現代なのです。
「運動」することは様々なよい点がありますが、高い骨量を維持するための知恵として「運動」は極めて重要です。

 

図12:カルシウム摂取、運動と骨密度 図12:カルシウム摂取、運動と骨密度

小学生4年生を対象に調査したところ、カルシウム摂取(せっしゅ)量が多く、運動時間が長いこどもは骨密度が高くなりました。運動習慣と適切な栄養摂取が、児童の健全な発育に寄与していることがわかります。

コラム4:どのくらい歩いたらいいの?

運動は、骨の話にとどまらず、健康の維持増進にたいへん重要です。
「歩くこと」は身近でとても大事な運動です。
この10年間で全ての年齢層で、1日あたり約1,000歩(10分程度)減少し、また子どもは30年間で歩数が半減しているというデータがあるそうです。

運動量としては以下のような推奨がされています。
・子ども:「1日15,000歩、毎日60分以上の運動を」(東京都)
・大人:「今より10分多く体を動かし、16〜64歳は1日60分、65歳以上は1日40分の運動を」(厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」)

運動しているおわんくん

 

おわりに

骨は、ただかたいだけの組織ではなく、ダイナミックに変化する、ヒトが生きていくうえで欠かせない生きた組織です。そして普段の生活の工夫が、まさに健康な骨を永く生かすことにつながります。

骨へんに豊と書いて「體(からだ)」と読みます。
子どもから大人まで、骨を豊かにして健康な人生を永くおくるためには、骨の働きをよく理解して、適切な栄養と運動を心がけた健康な生活習慣を身につけましょう。

おわんくんとホネホネさんイラスト