調べ学習・自由研究

7.骨の応援団とバランス栄養

カルシウム以外の骨の健康に重要な栄養素を見ていきましょう。

 

図10:骨を形成する成分 図10:骨を形成する成分
【コラーゲン】

骨の約70%はカルシウムを主成分とする無機物(ミネラル)で、残りのうち約20%はコラーゲンを主成分とする有機物でできています。建物に例えるとカルシウムはコンクリート、コラーゲンは鉄骨にあたります。丈夫な骨をつくるにはその両方が必要です。コラーゲンはたんぱく質で、食べ物のたんぱく質を分解したアミノ酸が原料になります。コラーゲンが熱で変化したものが、煮こごり(ゼラチン)です。コラーゲンの合成にはビタミンCや鉄の助けが必要です。

【ビタミンD】

せっかく食べたカルシウムも体に吸収されなければ意味がありません。カルシウムの約3割が吸収されますが、そこで重要な働きをしているのがビタミンDです。カルシウムが胃や腸で吸収される際に、ビタミンDは、運び屋の役割をして血液中にカルシウムを取り込みやすくするよう働きます。ビタミンDが多く含まれるのはいわしやさばのような青魚やきのこです。ビタミンDは食事からとるだけでなく、紫外線を浴びることで皮膚でもつくることができます。

【ビタミンK】

ビタミンKは骨芽細胞が骨を形成するのに重要なビタミンです。

【ミネラル】

カルシウムの他にもマグネシウムやリン、銅、マンガン、亜鉛などのミネラルも健康な骨の維持に重要な役割を果たしています。

骨の健康は細胞の活動により支えられています。骨の材料になる栄養素の他、細胞の活動に必要な様々な栄養素が骨の健康維持に関わっています。
摂取不足になりやすいカルシウムに注意が必要ですが、バランスのよい食事を心がけることもとても大切です。

 

図11:カルシウム応援団 図11:カルシウム応援団
骨が健康でいるためには、カルシウムに働きかける応援団の助けが必要です。カルシウムの吸収や骨へのカルシウムの出し入れなどのために、ビタミンやホルモンなどが働いています。

コラム3:ビタミンDの発見と紫外線

ビタミンDはカルシウムの腸管からの吸収を促進するなど、骨の健康に重要なビタミン。背骨が曲がるなどの症状が出る「くる病」の原因究明の過程で発見されました。

ビタミンの中ではめずらしく、ビタミンDは体の中で作ることができます。
皮膚は太陽からの紫外線の力を借りて、コレステロールの仲間からビタミンDを合成します。一般に両手の甲くらいの面積に15分ほど、あるいは日陰で30分浴びる程度で十分量の合成ができ、それ以上浴びても合成量はあまり増えないようです。皮膚障害のもとともなる紫外線を無理やり多量に浴びる必要はありません。

青魚を食べる習慣があまりなく、緯度が高いために紫外線が少ないヨーロッパでは、ビタミンD不足が起こりやすいと言われています。イギリスでは、産業革命による大気汚染で太陽光線が遮られ、くる病が増えたこともありました。
ヨーロッパなどの国々ではビタミンD不足を解消するため、牛乳などに添加していることが多いそうです。

ビタミンDは免疫や筋肉の代謝にも重要です。最近、特に高齢者などでビタミンD不足が注目されています。
外遊びや外出で皮膚でのビタミン合成をし、基本はビタミンDは食べ物からしっかりと摂る、そんな習慣が大切といえます。

太陽、きのこ、魚