読みもの

第5回(教育新聞2016年11月号)

ヘルシーキッズ健康卓球 子どもも大人も皆で体づくり

佐藤 務
(整形外科医、稲毛病院整形外科・健康支援科部長、一般社団法人卓球で日本を元気にする会賛同人)

今夏、リオのオリンピック・パラリンピックでは、日本中が興奮と感動に包まれました。激しいラリーの応酬や強力な回転技などから卓球の面白さが再発見され、日本代表選手のメダル獲得の大活躍もあり、卓球人気が高まっています。最近では、体力や年齢、技術、目的に合わせて楽しむことができ、接触プレーによる事故やけがが少ないことから、健康維持の手段である【健康卓球】が注目を浴びています。【健康卓球】は、一般社団法人「卓球で日本を元気にする会」が提案する新たな卓球の楽しみ方です。整形外科・老年医学の専門家や卓球選手と協働し、全世代通じて楽しめ、健康寿命延伸にもつながる卓球のプレー方法です。

当会が、子どもたちの健康教育プログラム「ネスレ ヘルシーキッズ プログラム」のために共同開発した『ヘルシーキッズ健康卓球』は、【健康卓球】と栄養学習を組み合わせた運動プログラムです。卓球が初めての人も楽しめる卓球ゲームを通して食べもののはたらきやカルシウム量の多い食品などに自然と興味を持つようなプログラムで、脳の活性化にもつながります。

そもそも卓球はフィジカル面、メンタル面において子どもから大人まですべての日本人に向いています。ラリーだけでなく、球拾いも含めて、卓球のあらゆる動きは日常動作に結びつきやすく、動く範囲は球拾いも含めると六~八畳一間程度で、ラケットは包丁と同じくらいの重さ、卓球台の高さはキッチンやテーブルと同じくらいです。さらに卓球は眼球運動はじめ神経系統にも作用しますので、瞬間的な判断力を養うことにもつながります。つまり卓球をすることであらゆる世代が日常生活をいきいきと過ごせるというわけです。

卓球には幅広い年代でプレーでき、異世代が一緒にできるという特徴もあります。一人ではなく、誰かと一緒にプレーをする点もコミュニケーション力にも直結する大きな魅力です。老若男女問わず世代を超えた交流は、楽しみの一つにもなります。地域コミュニティでの『ヘルシーキッズ健康卓球』の普及によって、子どもにも大人にも重要な栄養と運動を両輪にしたからだづくりの実現が期待できます。低学年から高学年までの交流授業や親子参加イベント、地域活動の一環として、学校や地域で『ヘルシーキッズ健康卓球』に取り組んではいかがでしょうか。